ロンドン旅行記 I


ロンドンに行ってきた。
日本の友人(美人で才女でヲタク)がニューヨークに出張することになり、「ロンドン行こうかな…」とかひとりごと言ってたのがそもそもの始まり。ロンドン来るならわたしも行くよ!って決めたのが、出発10日前くらいだった。お互い未知の国だけど、テートモダン行って、ナショナルギャラリー行って、アフタヌーンティーして、とか想像してすごいわくわく待ち遠しかった。彼女と海外の街で待ち合わせて会えるなんて、たぶんもう一生ないと思ったし。
ところが日曜日の朝。目が覚めたら1通のメール。「飛行機が予約されていなかった。いまニューヨークで途方にくれています」って。寝起きで初め意味わかんなくて、電話で話してようやく事態が飲み込めた。彼女と巡るロンドン美術館の旅、がテーマだったから、彼女と会えないってことは旅に出る動機が根本から覆されてしまって、すごい迷った。しかしわたしの電車のチケットはキャンセルできないものだったので、とりあえず行くことにした。


なので、今回いっぱい写真とった。いつも一人旅だと自分用の記録としてしか写真撮らないけど、今回は見せたい人がいたから。そういうわけで、ロンドン旅行記は写真多めでお送りします。



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わたしの友人に甚大なトラブルが発生したところから始まった朝だけど、実はその裏でわたしもパスポートコントロールで足止めをくらい、予定のユーロスターに乗れなかった。イギリス人とフランス語で交渉して、乗れたのは一時間後。わたしは大きな勘違いをしてたんだけど、イギリスへの入国審査はパリの北駅ですでに行われるのね。あんなところに治外法権の一角があるなんて。


2時間半でロンドン到着。小雨降ってる。寒い。


まず最初に行ったところ。ICA(Institute of Contemporary Art)。

行った理由は他でもない、スガさんが2009年に初めてロンドンでライブした場所だから。行ってみてびっくりした。全然ライブハウスっぽくなかった。ほんとにギャラリーみたいな感じ。スガさんがライブしたホールで、今は現代美術家8人のインタビュー映画が流れてた。お客さんはわたしともう一人しかいなかった。
そうそう、ICAの前にはセントジェームス公園っていうのがあって、ちょっと散歩してたら、リスがいた。わんさかいた。じろうさんの言った通り。


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それからお昼ごはん。ピカデリーサーカス近くのトラディッショナルなレストランで、グレーヴィーソースのかかった牛肉とマッシュポテトのランチ。おいしかった。


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食後外に出たら、建物の間から観覧車見えるのを発見!あれか、ロンドンアイ!!距離感わからないけど目測で歩いて行けそうだと判断、まっすぐめざす。


こういうのが英国って感じだねえ。けいとくんのことを思う。


きたー観覧車!


ゴンドラはカプセル状。20人くらいは乗れる。


観覧車から見たビックベン。なにげに結構雨降ってる。


ウォータールー駅。仏英をつなぐユーロスターの昔の発着駅。フランス語ではワーテルロー、フランス人にとってはナポレオンが負けた屈辱の地名w(そのワーテルローはベルギーだけど)


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そして念願のナショナルギャラリー!!
(興奮しすぎて写真撮るの忘れた。肝心なところで…)


なにが見たいって、ターナーを見たかった。イギリス美術でわたしが愛するものといえば、ターナーウィリアム・モリスの2人しかいない。



<<解体されるために最後の停泊地に曳かれてゆく戦艦テメレール号>>


初めて生で見た。すごい複雑な色みなのね、ターナー。よくよく見るとグレーっぽかったりベージュっぽかったりするんだけど、ちょっと離れて見るとまぶしい光の反射や海の輝きに見える。どうなってるんだ。印象派の筆触分割とはまた違う。あと驚いたのが、美術館の中で彼の一角だけめちゃくちゃ近代的だったこと。まだ風景画さえ歴史が浅い時代だもの。そりゃあ当時の人はびっくりするわ。ターナー展は3月中旬から始まるらしい。見たかったなあ。


以下、これは!と思った名画集。


ヴィジェ・ル・ブラン <<マドモワゼル・ブロニヤール>>


スーラ <<アニエールの水浴>>


マネ <<マクシミリアンの処刑>>


ヴィヤール <>


ドガ <<フェルナンドサーカスのマドモワゼル・ララ>>


ルドン <<花の中のオフィーリア>>


ナショナルギャラリーは大きくわけて、13世紀〜15世紀、16世紀、17世紀、18世紀から20世紀初頭、っていう4つのエリアにわかれてる。そのうち最後の《18世紀から20世紀初頭》の常設展だけでこれだけ見れた。3時間滞在して、時間切れで終了。でもイギリスの美術館は無料なんだぜ。翌日はこの日見られなかったフェルメールとかベラスケスとか見ることにして美術館を出る。

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美術館の前で約束してた、ロンドンの男の子と合流。例のミュンヘン行きの夜行列車で出会った子。ライブ演奏のあるカフェバーに連れて行ってもらう。

バグパイプとかコンサーティーナ(六角形のアコーディオン)とか、バイオリン、チェロ、などなど、伝統的な楽器のバンド構成で、ベースはフォークロアだけどオルタナティブロックな香りもあり、みたいな感じだった。でもワインを飲んでしまったので、頬杖つきながら一瞬寝落ちたのはここだけの話。


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ホテルはハイドパーク近く。チェックインしたら「お客様のお部屋はアップグレードされました」って言われて、入ってみたら3人用のスイートルームだったw これで24ポンド(約2800円)だよ!わたしなんかにもったいない!!しかもバスタブつきだよおおおお。8ヶ月ぶりのお風呂。最高だった。


2日目に続くよ。