五里夢中

ずーっと夢の中にいるような気分だ。なぜなら最近もっぱら擬似恋愛にふけっているから。おとこのひとたちへ。おんなのひとはセックスしなくてもへいきというのは本当です。わたしの今の生活は充実してる。毎日けらけら笑ってときどき甘酸っぱい気分になって、夢のようにキラキラした光景とその人がそこにいてくれる感謝の気持ちで膨れあがりそうなくらい。

ずいぶんと行動的になった。外が好きになったし、考える前に身体が動いてしまうことの気持ちよさを知った。精神がのびのびしてるのを感じてる。童心にかえる。わたしはたぶん、そうやって一生をかけて、好きになったひとたちの好きなところを吸収しようとして生きていくんだと思う。そういう性なんだ。

この夏くらいから、毎朝コーヒーを自分でドリップするようになった。エスプレッソの延長のような濃いコーヒー。今ではコーヒーを飲まないと思考が働かなくなってしまった。わたしにはカフェインは作用しすぎるようで、テンションが高潮しきってしまうのはわかってるんだけど、朝コーヒーを摂取していない日はぼーっとして仕事にならないので怖くてやめられない。ちょっと依存気味。わたしは心臓が弱いので(病的な血圧の低さもそのせいらしい)、コーヒーで鼓動が速くなるとか、若干あぶない。そして今のわたしの恋心の20%くらいはコーヒーによるドキドキだということもうすうす感じてる。

いつまでも、それこそ100年先まで約束できる感情じゃないのはわかってる。それでも刹那的であることを知りつつ今は全力で没頭したいと思う。それを無駄な時間じゃないかと疑う気持ちさえ吹き飛ばすくらいに、彼らが醸し出す多幸感には人を酔わせる力がある。でもひとには勧めないし、もしもう一度あの日に戻るとしても同じ路は選ばないだろう。そのくらい、この溺れようはわたしの人生に負担が大きい。