書生役者


この人は、ますます正直になってくね。



情熱大陸堺雅人の話です。
なんか…もっと飄々とした撮り方をされるのかと思ってたら、
演劇のために生きてます!っていうストイックな感じに映ってた。
うーん。そうか。
でもまあ、役作りのために減量するとか、禁煙するとか、
そういうのこの人だったらやるだろうって想像できるけど、
それより、「そういう努力してるところを撮らないでほしい」って考える理由と、
しかもそれをはずかしそうに、でも堂々と言うところがおもしろいよね。



ひさしぶりにこの人が自分の言葉でしゃべってるところを見たけど、
またずいぶんと落ち着いたなぁ 笑
往年の役者みたいだったよ。
声は相変わらずハリがあるんだけど、肌に若さがなくなってきたね 笑
やっぱり山南さんのときと比べるとね。
(てか、なんでよりによってあのシーン流すの!やーめーてー)



すみませんね。今日はたれながしです。
あれがわたしの理想の男なのです。



ヴィトゲンシュタイン買ってたね。『論理哲学論考』。
あとなんだっけ。論語の解説書とか、明治の陸軍大将の新書とか、
あとオバマ・ショックっていう新刊本(これは意外。一応21世紀の人だったんだね)。
「飲みながら読んで、わかんねぇよって言いたい」っていってたけど、
たぶん、軽いマンガよりも、きちんと論理を追って書かれた本のほうが、
読みやすいんだろうね。
この人、書生肌だから。



勉強もして、勤労もそれなりに務めて、信頼は篤く、でも何ものにもとらわれない。
「役者は自分で決められることが少ない」っていってたけど、
この人の精神は非常に自由だと思う。
最近になって主役が続くようになっても、
基本的に「嘘をつかない」「できることだけをやる」っていうスタンスでいるから、
立ち居ふるまいに無理がなくて安心する。



でも、憑移型じゃないことの難点は、こうして堺雅人本人に
注目してしまうことだろうね。
松山ケンイチはすごい好きだけど、たしかに本人の人となりには興味持たないもの。
だけどやっぱり、この人にはずっと役者でいてもらいたい。
人間の感情みたいなあやふやなものを体現することに軸足を置いて、
日々「わからないなぁ」って考えながら、眉間に皺を寄せてるのが
似合う人なんだと思うんだよ。



そう、「わからない」っていう状態をそのまま受け入れられる特異な人だから、
わたしは共感するんだ。


もしくは、この5年間でわたしが堺雅人に影響されたか、どちらか。





やっぱり舞台が観たいね。
次は、劇団新感線と一緒にやるそうだから、それがすっごい楽しみだ。
映画もドラマも表情が見えていいんだけど、
初めて舞台で見たときの、声と身のこなしのしなやかさが忘れられないよ。
相変わらず猫背だし、頭髪は微妙だけど、それも含めて色気のある身体だと思う。
けど、あんなお腹の堺さんは初めて見たなぁ 笑。
男捨て過ぎだよ!でも好き!堺雅人の身体と声と脳みそが好き!