風邪の日に思うこと


昨日朝起きたらいきなり世界がぐわんぐわん。
ああいうときってなぜか意地で出社してしまうんだけれど
会社着いたら38度以上あって、最小限の手配だけして早退した。
その後汗だくで眠りつづけて今日のお昼には平熱に下がってた。
なんだったんだろう、あの嵐のような高熱は…。


          *


ひとり暮らしして八年。
その間に何度か風邪ひいたことあったけど、
恋人にお見舞いにきてもらう、というシチュエーションは昨日初めてだった。
昔、「彼氏いらないの?」って訊かれて
「病気のときに呼べる人がひとりいるといいね」とかって答えてたけど、
実際来てもらうと、そんなに良いものじゃないね。
おしゃべりもできないからやることないし、
夜遅かったからタクシー飛ばしてくれたみたいで、悪かったなぁって気持ちだけが残った。
うーん。素直に喜べない。



そういえば大学のころ。
同じように熱出して学校休んだとき、
女の子の友達が「だいじょうぶ?なんか買っていくよー」ってうちに寄ってくれたんだけど、
そのとき好きだった男の子が一緒に来て、あれはあせった。
お化粧してないし、Tシャツの下にブラ着けてないし(!)。
(彼女には、その男の子のこと好きだっていってたのかなぁ。覚えてないや)
あ、これ究極の選択かも。
「好きな人に見られるなら、スッピンの顔と、Tシャツブラなし、どっちがまし?」
っていう。



そして病み上がりの頭できみはペットまた観てたんだけれど
(三回目再生中。会社からまっすぐ帰ってしまってDVD返せなかったから、
延滞料のかわりに台詞覚えるほど脳内に叩き込むことでプラマイゼロに)
前回の続きがちょうどスミレちゃんが風邪ひいてるシーンからだった。
モモはいいねぇ。
冷えピタシートをスミレのおでこに貼った後、


 「オレのウィルスをスミレちゃんに移したっていう罪悪感に酔ってるの」


だって。いーわーれーたーいー。大森美香は天才!




結局のところ、蓮實先輩とモモは、
恋愛においての心の許しかたの両極を象徴してるんだと思う。
この二人の性格に違いがあるんじゃなくて、スミレが極端に人との距離を測るのが下手で、
それを寓話化すると蓮實先輩とモモになる。
「好きだから自分の良いところだけを見てほしい」っていうのと、
「この人に見られてはずかしいことは何もない、だから好き」っていうの、
ふつうは一人の相手に対して混ぜこぜにして思うことなんだよね。
多くは、時間軸でいうと前者→後者の順に進展するんだと思うんだけど、
スミレの場合は、蓮實先輩にはいつまで経っても素の姿を見せられないし、
モモは最初からペットだから、「格好わるいところを見せたら嫌われちゃう」って思わない。
あ、そう考えると、モモのほうが有利なのかな。
一度心を開ききった相手に、遡って良いところだけを見せようとはしなくていいんだから。



ドラマの中で「優位」と「劣位」の話がありましたが。
わたしが今の恋人に初めから「好き」って言えたのは、
年齢だとか環境だとか、嫌われてもダメージが少ないって思える状況だったから、
とも思えます。(実はほとんど福島さんみたいな迫りかたをした)
さっき出てきた、大学時代の男の子にはそれができなかった。
自分が完全に劣位を感じてたから。
もしあのとき、何かの間違いで近しい関係になっていたとしても、
未だにわたしはスッピンもTシャツブラなしも見せられなかったかもしれない。



でも、優位からしか恋愛を始められないのってどうなんだろう。
今思えば、同級生の男の子に「わたしじゃあの人に釣り合わない」とか
本気で考えてたのって、くだらないプライドだなぁって思う。


           *    


あーなんか書きすぎた。
それもこれも、スマイルの松/潤にまったく潤いが見いだせないせいだよ!
モモからビトはきついよ…。
顔色の悪さと目の下のクマが悲しすぎる。
早くクランクアップして、美白に励んでください。